減塩ではなく「適塩」のすすめ

塩分

塩は「生命の源」

地球は「水の惑星」です。
太陽系宇宙のなかで唯一「海」をもつ惑星です。

地球上のすべての命は海で誕生し、あるものは地上に上がりました。
そして、人間は体内に「海」を宿しています。

  • 体内を総延長約10万キロメートル(地球2周半)も流れる血液
    (液体成分の血漿には水分、タンパク質、糖、脂質、電解質など)
  • 胎児を育む羊水
    (水分98%、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなど)
  • 皮膚にある200万個の汗腺から出る
    (水分と電解質(塩分、カリウム、マグネシウムなど))
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海の成分

海水の平均的な主成分は以下のとおり
 *水(約96%)
 *塩化Na(塩分)
 *マグネシウム
 *カルシウム
 *カリウム など

フード博士
フード博士

血液も羊水も汗の成分も海とそっくりなんです。私たちのカラダの中には「海」があるのです。

減塩はすべきか?

巷には「減塩醤油」「減塩味噌」「減塩梅干し」など減塩商品がたくさんあります。
塩が高血圧や腎臓病、胃がんなどの原因であるという理由からですが、本当に塩は悪いのでしょうか

たしかに塩分を取りすぎると、高血圧や心臓病、脳卒中などの生活習慣病のリスクが高まるとされています。しかし、塩は生命を維持するために必要不可欠なものです。

しかし、だからと言って何でもかんでも塩分をとれば言い訳ではありません。
塩分を制限すべき人もいれば、塩分を必要とする人もいます。

塩分と高血圧に関する最近の研究

最近の研究で、塩分と高血圧の関係性は単純なものではないということが示されています。つまり【塩分=高血圧】とは限らず、一部の人々は塩分を多く摂っても、血圧が上昇しないことが報告されています。

塩分に敏感に反応して血圧があがるタイプの患者は、高血圧患者全体の3割
(7割の患者は減塩しても、血圧に変化はない)

塩分を制限すべき場合

塩分は陽性のエネルギー(固める、引き締める)が強い食べ物である。

  • 塩分過剰により病気を発症している場合(高血圧、心臓病、、腎臓病、脳卒中など)
  • 塩分の多い食品(加工食品やスナック菓子など)のとりすぎで高血圧のリスクがある
  • 筋肉が硬く、引き締まりすぎている時
  • 考え方に柔軟性がなく、頑固な性格(食べ物は精神にも影響を与える)

塩分を必要とする場合

・陽性な塩分を必要とする場合は、陰性にかたよってカラダが冷えたり、緩んでいる時です。

塩そのものに限らず、味噌や醤油など発酵調味料を利用することも可能です。

  • 心臓の収縮力が弱く血流が悪いとき(低血圧やしもやけ等)
     塩の陽性エネルギーで心臓の収縮力が高まり、末端まで血液を循環させる。

自分の体質についてはこちらを参考に!

どんな塩を選ぶか

どんな「塩」を選ぶかもポイントになります。塩の分類はさまざまですが、製造方法により次の種類があります。

  • 精製塩
    電気分解により化学的に「塩化ナトリウム(Nacl)」のみを抽出・精製して作られた塩
  • 添加塩
    精製塩単純にミネラルを添加した塩
  • 再製加工塩
    岩塩や天日塩溶かしたものに、塩化マグネシウムや塩化カルシウムなどのミネラルを加えた塩
  • 自然塩(天然塩)
    精製塩のような科学的製法を使わず、海水を釜で煮詰めたり、天日で干したりして作る塩
    (「岩塩」のように自然に水分が蒸発して結晶化したものも含む)
フード博士
フード博士

この中では自然塩が一番自然な状態に近い塩でおススメです。

塩のカラダへの働き(役割)

塩にはいろいろな働きがあります。

筋肉を動かす

筋肉は塩分の浸透圧で動きますが、塩のもつ陽性のエネルギーです。

塩が不足すると、次のような陰性の症状が出ます。

  • 脱力感を感じ、疲れやすくなる
  • 腸が緩んで便秘になる
  • 心臓が緩んで血液を循環させる力が弱るため、心臓の筋肉を増やそうとする(心臓肥大による心機能の低下)

体内の熱をコントロールする

暑い季節や激しい運動をして体温が上昇すると、カラダは陽性な塩分を含む汗を出して、体温を下げます。

逆に、寒さで体温が下がると、陰性な水分を排出してカラダを温めようとします。

フード博士
フード博士

カラダが冷えるとおしっこが近くなりますね。この場合の尿には塩分はあまり含まれていません。

電気を通す

人間は「脳」からの指令で活動します。この指令(命令)は脳からの電気信号によってコントロールされています。

塩水は電解質なので電気を通しますので、塩分が不足すると脳からの指令がうまく伝達されず、全身的な不調が起こります。

フード博士
フード博士

大量の汗をかいて、熱中症になって気を失うのも塩分を失ったからです。

塩分は多すぎても、少なすぎても問題が起きます。
カラダの素直な声に耳を傾け、「適塩」になるように心がけましょう!

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