断食と絶食のちがい
断食は「食を断つ」と書きます。よく似た意味をもつ言葉として「絶食」という言葉がありますが、これらは食べ物をまったくとらない点で共通していますが、使い方に若干の違いがあります。
- 絶食(ぜっしょく)
胃の検査など健康診断を受ける時や、健康や美容のために自主的に行う場合など「食べない行為」全般を指します。 - 断食(だんじき)
一般的には、僧侶の修行の一環として行うもの、イスラム教の「ラマダン」のように宗教的信仰行為として行うものを指します。
しかし最近では、健康や美容など宗教以外の場合でも「断食(ファスティング)」を使うことも多く、明確な違いはなくなってきているようです。
断食の目的
「食べすぎ」は不完全燃焼を起こす行為
人間には「食欲」という欲望があります。生きていくためには「食べる」必要がありますので、「食べたい」という要求(欲望)は生き物にとっての本能といえます。
食べるという行為は、食べ物という物質(物体)をカラダの中に入れる行為ですが、実は物質(物体)とともに目に見えないエネルギーを吸収しています。
たくさん食べると満腹になりますが、生命力のある高エネルギーの食べ物なら少量でも満足します。一方、生命力のない低エネルギーの食べ物はなかなか満足感が得られません。
ですから食べるなら「高エネルギー」の食べ物が理想ですが、ここで注意することがあります。
それは・・・
「食べ過ぎない!」ということです。どんなにエネルギーが高く、カラダに良い食べ物でも「食べ過ぎ」は害になります。
薪ストーブという暖房器具があります。「薪(まき)」という木材を燃やして部屋を暖めるストーブですが、しっかり乾燥させた質の良い薪でも、入れすぎたらうまく燃えないだけでなく、不完全燃焼になって黒いススが大量に発生します。
「食べ過ぎ」はこれと同じようにカラダで老廃物(スス)を大量に作り出します。
不完全燃焼を起こしている薪ストーブに火を点けるにはどうしたらよいでしょうか?
答えは簡単!
入れすぎた薪を取りのぞけばいいのです!そうすれば空気(酸素)が供給されてよく燃えるようになります。この「薪を取り除く」行為こそが『断食』です。
食べ過ぎによって生じた老廃物は、血液を汚し、汚れた血液は全身に運ばれます。すると、
*体臭がきつくなる
*疲れやすくなる
*頭痛もちになる など不調が起きます。
こんな時は、絶好の「断食」チャンスです。
断食がつらい時は「少食」で年中無休の胃腸にバカンスを!
断食(ファスティング)には、水だけ断食・酵素断食など様々な方法があります。
いきなりの完全断食は、普通の人が健康のために行うには厳しすぎることが多いです。
そんな時は、「少食断食」をおススメします。
胃腸に負担をかけない必要最小限の食べ物をとりながら行います。
胃腸は基本的に1年365日、年中無休で働いてくれています。休みがないだけでなく、食べ過ぎで大量の食べものが流れ込んできます。文句も言わず、従順にご主人様のためにせっせと働いています。
胃腸は本当に働き者です。それでもたまにストライキを起こして、食べた物を口に強制返却して吐き戻す時もありますね。
年中無休の胃腸にしてみれば、たまには休暇をとってリフレッシュしたいはずです。
1週間に1日でもいいから、1日1食でもいいから「少食・断食」をしてあげましょう!
断食・粗食は運命を好転させる!
江戸時代の有名な占い師で「水野南北」という人がいます。現代の顔相学や手相学の大家です。
南北は占いをする中である法則を発見します。それは、幸運か不運かの分かれ道は「食事」にあることに気づいたのです。
どんなに幸せな境遇に生まれても、食べ過ぎていると不運に見舞われ、粗食にしていると幸運をつかむというもの。
☆断食は霊性を高め、直感・ひらめき(インスピレーション)・気づきの力をアップさせます。
だから僧侶は修行の一環として断食をするのです。そして直感が研ぎ澄まされるので、悪いことを避けることができます。つまり「幸運」につながるのです。
重大な決断をするときは「断食」するといいです。
例えば、結婚相手を決める時。「この人で本当にいいのかな?」と判断するときは是非断食してくださいね😋
断食と関係が深い「酵素」
体内には数千種類の「酵素」が存在しているといわれ、細胞の新陳代謝に深くかかわっています。
<新陳代謝のサイクル>
新陳代謝のサイクルは、組織・器官によって異なります。
●肌・・・28日周期(加齢とともに長くなります)
●筋肉・・・60日周期
●骨・・・3年周期
●胃腸・・・5日周期
酵素の種類
- 消化酵素(80%)
食べ物に含まれる栄養素を消化し、エネルギーに変換する働き(反応)
【例】だ液(アミラーゼ):でんぷん分解酵素
胃液(ペプシン):タンパク質分解酵素 - 解毒、修復(免疫)、若返り酵素(20%)
古い細胞の再生(若返り)、傷んだ細胞の修復など
食べ過ぎは「酵素」の無駄遣い
食べ過ぎは消化酵素の「無駄遣い」になります。すると、本来細胞の若返りや修復に回るはずの酵素が食べ物の消化のために使われます。(解毒・修復酵素の不足)
↓
若返り力の低下が起こります。
【例】しわ、シミ、ホクロ、潤いの喪失など老化現象
少食・断食は消化酵素の節約
断食や少食は消化酵素の「節約」になります。節約分は解毒・修復・若返りに使用されるので、少食で消化酵素の無駄遣いがない人は「若い」「修復力が高い(傷の治りが早い)」わけです。
野生動物がケガをした時、何日も断食してじーっと動かず回復を待ちます。これは消化酵素の使用を減らし、免疫力を高める行動です。
消化酵素を無駄遣いしやすい食べ物
消化酵素を無駄づかいしやすい食べ物は、消化に時間がかかる食べ物です。
それは、高脂肪・高タンパク質の食べ物です。
- 分子結合の固い動物性タンパク質
個人差はありますが、肉は胃の通過に約5~6時間、卵は約3~4時間かかるといわれています。
・油もの
揚げ物や炒め物など油ものは胸やけ・胃もたれの原因になりやすいです。
油まみれのお皿を洗うのは大変ですね。テレビでは「酵素パワーの●●!」とCMしていますね。油は消化酵素を大量消費します。
おすすめの「酵素断食」
いろいろな断食方法がありますが、個人的には「酵素飲料断食」がおすすめです。
50~60種類の野菜、穀物、野草などから作られた複合タイプの酵素飲料が望ましいです。
種類によって違いがありますが、約300種類の酵素を補給することができるものもあります。
水分のみの断食と比べ、酵素飲料を飲みながらの断食は空腹感も少なく、効果がより早く現れる人が多いようです。
「食べ過ぎ」は血液を酸性化して、流れにくい状態になります。
酵素飲料は血液を弱アルカリ性にして、流れやすくする働きがあります。
断食するときの注意事項
基本的に、断食は元気な人が行うものだと考えています。
重い病気を患っている人、貧血で低血圧で激やせしている等、極陰性体質になっている人は専門家の指導のもとで慎重に行いましょう。
断食は自己責任でできるものではありますが、体質や体調、やり方によっては命に関わる時もあります。
※陰陽体質についてはこちら
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