貧血とは
貧血は、血液中の赤血球やヘモグロビンの量が足らない状態です。酸素の運搬能力が低下し、疲れやすい、息切れ、めまい、頭痛、食欲不振、肌の蒼白などの症状を引き起こします。
☆赤血球
全身に酸素を運ぶ血液中の細胞です。
☆ヘモグロビン
赤血球に含まれるタンパク質で、細胞に必要な酸素を運搬し、呼吸に不可欠な役割を果たしています。
ヘモグロビンには「鉄」を含む赤い色素をもつ「ヘム」という成分がありますので、「鉄」不足はヘモグロビン不足となり、結果的に鉄欠乏性貧血になります。
貧血の原因
貧血の原因としてよく知られているのが「鉄分不足」によるものですが、貧血には鉄分不足のほかにも様々な原因があります。
例えば、事故やけがによる出血、内臓からの出血、遺伝性の貧血もあります。
ここでは食生活が原因で起こる貧血についてみていきたいと思います。
鉄欠乏性貧血
文字通り「鉄分不足」で起きる貧血です。酸素を全身に運べなくなり、疲労感や息切れが起きます。
★鉄分が多い食べ物
- ヘム鉄を含む食品
肉や魚の赤身に多く、吸収率が高い。
(例)レバー、マグロなど赤身の魚、赤貝 など - 非ヘム鉄を含む食品
穀物、豆腐、海藻、野菜などに多いが、ヘム鉄に比べ吸収率が低い。
(例)豆類、小松菜、ひじき(鉄鍋で煮たもの) など
非ヘム鉄はビタミンC、酢・柑橘類などのクエン酸、タンパク質と一緒にとると吸収率が上がります。うまく組み合わせて食べましょう。
ビタミンB12欠乏性貧血
ビタミンB12は通常の食生活をしていれば欠乏することはありません。大量に必要とされるビタミンではないからです。
肉や魚介類などに含まれていますので、ベジタリアン(菜食主義者)やヴィーガンの方は不足する場合があります。
★ビタミンB12が多い食べ物(動物性食品に多い)
- レバー
- 卵(卵黄)
- 貝類(しじみ、あさり)
- イワシやサバ
- 海苔やワカメ
残念ながらビタミンB12は野菜にはあまり含まれていません。肉や魚をあまり食べない方は注意しましょう。
溶血性貧血
血液中の赤血球が何らかの原因で速いスピードで破壊されることで起きます。自己免疫疾患や遺伝的な原因で起こるものもありますが、食習慣を改善することで予防できる場合もあります。
鉄分の不足もビタミンB12不足もない普通の食生活をしているのに貧血が起きている場合、溶血性貧血の可能性を考えてもいいかもしれません。
陰陽論における「陰性」の働きに「溶かす」働きがあります。適量なら問題ありませんが、食の観点(陰陽)からみた時、陰性の強いものを取りすぎると溶血すると考えます。
例えば、
*イチゴ🍓に砂糖を加えるとジャムになります。
*卵を酢に漬けておくと硬い殻が柔らかくなります(酢卵)
*抜け落ちた歯を清涼飲料水に浸しておくと包丁で切れるようになるそうです。(知人の歯医者さんから聞きました)
●こちらを参考に
腸管造血
私たちが食べた物は消化・分解されて栄養となり、最終的には小腸から吸収されて血液が作られます。
「食べ物が血となり肉となる」いわゆる“腸管造血”というものです。
貧血は「血が貧しい」と書きます。端的に言えば、栄養豊かな血液が不足した状態と言えます。
つまり、「栄養豊かできれいな血液を作る」ことが貧血の予防策になります。
腸管造血の考え方からすれば、「腸内環境を整える」ことも重要です。
☆「腸能力」についてはこちら
貧血予防のまとめ
- 貧血になっている原因を知る(病気か食生活か)
- 食生活が原因なら、その食生活を見直す
「栄養不足が原因なら補給する」
「陰性が原因ならそれを減らし、陽性とのバランスをとる」
陰性の強いものを取りすぎるのは、陽性のとりすぎが原因であることが多いです。中庸の食べ物を中心にすれば自然と陰性は減るはずです。
☆「中庸」の食べ物についてはこちらから
コメント